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「派遣社員や契約社員として働いているけれど、そろそろ正社員として腰を据えて働きたい」——そう考える人は少なくありません。ただ、実際に正社員への転職がどれくらい可能なのか、何から始めればいいのかが分からず、一歩を踏み出せずにいる方も多いはずです。
この記事では、公的統計から見る正社員転職の現状、雇用形態ごとの違い、具体的な転職方法や選考対策、よくある疑問までを網羅的に解説します。
派遣・契約社員から正社員へ転職する人はどれくらいいる?データで見る現状
- 有効求人倍率は2019年の1.60倍から2021年に1.13倍まで落ち込んだ後、緩やかに回復傾向
- 正社員に限った有効求人倍率は全体より低く、2025年6月時点で1.02倍
- 「正社員の仕事がない」という不本意な理由での非正規雇用は13年で約半減している
まず押さえておきたいのが、雇用全体の需給を示す「有効求人倍率」の推移です。求職者1人あたり何件の求人があるかを表す指標で、1倍を超えると求人数が求職者数を上回っている状態を意味します。

2020年以降のコロナ禍で大きく落ち込んだ有効求人倍率は、2022年以降緩やかに持ち直しており、2024年は1.25倍となっています。ただし、これはパートやアルバイトを含む全体の数値です。正社員に絞った求人倍率は、これよりも厳しい水準で推移しています。

2025年6月時点の正社員有効求人倍率は1.02倍と、全体の1.22倍と比べて低く、正社員求人は依然として狭き門であることが分かります。とはいえ1倍を上回っており、応募先の選び方や見せ方次第で十分にチャンスがある水準ともいえます。
もう一つ注目したいのが「不本意非正規雇用者数」の推移です。これは、正社員として働きたいのに、その機会がなくやむを得ず非正規雇用で働いている人の数を示します。

2012年には342万人いた不本意非正規雇用者は、2025年には173万人まで減少しました。人手不足を背景に、非正規から正社員へのキャリアチェンジを後押しする企業側の動きが広がっていることの表れといえるでしょう。
派遣社員・契約社員・正社員の違いを整理する
転職活動を始める前に、それぞれの雇用形態の違いを正しく理解しておくことが大切です。待遇面での差が大きいポイントを表にまとめました。
| 比較項目 | 派遣社員 | 契約社員 | 正社員 |
|---|---|---|---|
| 雇用主 | 派遣会社 | 就業先企業 | 就業先企業 |
| 契約期間 | 有期(更新あり) | 有期(更新あり) | 無期雇用が基本 |
| 賞与・昇給 | ないことが多い | 企業によりあり | 制度として整備されやすい |
| 雇用の安定性 | 契約満了で終了の可能性 | 更新されない可能性 | 比較的高い |
| ローン・社会的信用 | 審査で不利になりやすい | 企業により差がある | 審査で有利になりやすい |
正社員は雇用の安定性や社会的信用の面で優位性がある一方、企業側にとっても採用・教育コストがかかるため、選考のハードルは派遣・契約社員の求人より高くなる傾向があります。だからこそ、正しい方法と準備で臨むことが重要です。
正社員になることで得られる3つのメリット
- 雇用期間の定めがなくなり、収入や働き方の見通しが立てやすくなる
- 賞与・昇給・退職金など、長期的なキャリアを前提とした制度を利用できる
- 住宅ローンやクレジットカードの審査など、社会的信用の面で有利になりやすい
派遣・契約社員は、専門スキルを活かして柔軟に働ける一方、契約更新のたびに「次も働き続けられるか」という不安がつきまといます。正社員として無期雇用に切り替わることで、こうした不安から解放され、中長期的なライフプランを描きやすくなる点は大きなメリットです。また、企業によっては役職への登用や研修機会も正社員に限定されているケースが多く、キャリアの選択肢が広がる点も見逃せません。
派遣・契約社員から正社員へ転職する4つの方法
正社員への道は一つではありません。自分の状況に合った方法を選ぶことで、転職の成功率を高められます。
- 紹介予定派遣を活用する:一定期間派遣社員として働いた後、双方合意のもとで正社員雇用に切り替わる制度です。実際の職場や仕事内容を確認してから正社員になれるため、ミスマッチが少ないのがメリットです。
- 契約社員から社内の正社員登用制度を利用する:すでに契約社員として勤務している場合、社内の登用試験や上司の推薦により正社員化されるケースがあります。日頃の勤務態度や実績が評価される点が特徴です。
- 就職・転職エージェントを活用する:未経験者や第二新卒、フリーター経験者向けに特化した就職支援サービスを使うことで、正社員求人の紹介から面接対策まで一貫してサポートを受けられます。
- 正社員求人へ直接応募する:求人サイトやハローワークを通じて、未経験・第二新卒歓迎の正社員求人に直接応募する方法です。応募書類や面接対策を自分で行う分、準備の質が結果を左右します。
選考でアピールすべき3つのポイント

- 派遣・契約社員として培った実務経験を「再現性のあるスキル」として言語化する
- なぜ正社員を志望するのか、待遇面だけでなくキャリアビジョンとセットで伝える
- 雇用形態にかかわらず、責任を持って業務に取り組んできた姿勢を具体例で示す
面接官が特に気にするのは「なぜ正社員を目指すのか」という点です。「安定したいから」だけでは弱く、「腰を据えて専門性を高め、長期的に会社に貢献したい」といった、企業側のメリットにもつながる伝え方を意識しましょう。また、派遣・契約社員時代の実務経験は単なる経歴の一つではなく、正社員としても発揮できる実践的なスキルとして棚卸しし、職務経歴書や面接で具体的なエピソードとともに伝えることが重要です。
転職を成功させるタイミングと注意点
正社員求人は、新卒・中途を問わず4月入社に向けた年明け〜春先や、下半期がスタートする9〜10月入社に向けた夏頃に増える傾向があります。現在の契約が更新のタイミングを迎える少し前から準備を始めると、無理のないスケジュールで転職活動を進められます。
また、契約途中での転職を検討している場合は、契約解除に関するトラブルを避けるためにも、就業先や派遣会社への確認・相談を早めに行っておくことをおすすめします。特に派遣社員の場合、契約満了の1〜2か月前には次の契約更新の意思確認が行われることが多いため、そのタイミングまでに転職活動の方向性を固めておくと、スムーズに次のステップへ移行できます。
焦って転職先を決めてしまうと、結局また同じ雇用形態の求人に応募してしまうケースも少なくありません。正社員求人は選考に時間がかかることも多いため、余裕を持ったスケジュールで、複数の方法を並行して進めることをおすすめします。
正社員就職に強い支援サービスを活用しよう
一人で正社員への切り替えを目指すよりも、専門の支援サービスを併用したほうが、書類の書き方から面接対策まで効率的に準備を進められます。
フリーター・既卒・未経験から正社員を目指す方には、株式会社ジェイックが運営する「JAIC就職カレッジ」がおすすめです。研修とセットになった就職支援で、未経験からでも正社員求人にチャレンジしやすいのが特徴です。面接対策や書類添削も無料で受けられるため、初めて正社員転職に挑戦する方にも心強いサービスといえます。
よくある質問(FAQ)
Q. 派遣社員の経験は正社員の選考で評価されますか?
A. されます。同じ職場・職種での実務経験は即戦力として評価されやすく、特に業務内容が近い求人では強みになります。経験を「何ができるか」という形で具体的に伝えることが大切です。
Q. 契約社員から正社員になるまで、どのくらいの期間がかかりますか?
A. 社内登用の場合は勤続1〜3年程度で対象になるケースが多く、転職エージェントを使った外部応募の場合は、準備期間を含めて2〜3か月程度が一般的な目安です。
Q. 正社員経験がなくても正社員に転職できますか?
A. 可能です。未経験・第二新卒歓迎の求人や、研修制度が充実した就職支援サービスを活用することで、正社員経験がなくても正社員としてのキャリアをスタートできます。
まとめ
正社員の有効求人倍率は全体より低い水準にあるものの、1倍を上回っており、正しい方法と準備をすれば派遣・契約社員から正社員へのキャリアチェンジは十分に可能です。紹介予定派遣や社内登用制度、就職支援サービスなど、自分の状況に合った方法を選び、実務経験を強みとして伝えることが成功への近道になります。
参照ページ/引用元:
厚生労働省「一般職業紹介状況」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59944.html
総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/index.html
新卒で入った会社を1年で辞め、情報がないまま手探りで転職活動をした経験があります。その後HR・人材業界で7年間、採用や転職支援の現場に携わってきました。「知っていれば防げた遠回り」を減らせるよう、業界で得た知見とデータをもとにした転職・キャリアの情報をこのブログで発信しています。エージェント選びや書類の書き方など、実践的な内容を中心に更新中です。
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